サブプライムローン問題などで米国経済に影りが見え始めると、経済界などで流行った言葉の一つに"デカップリング論"がある。直訳すれば『切り離し』となる。要するに、米国経済が減速しても、中国をはじめとした新興国が力強い経済成長を保つことで世界経済全体が減速するわけではないと言う考え方である。
このデカップリングという言葉が、ここへきて否定されている。足元の景気減速は、世界中に波及する可能性が強まってきたからだ。
たとえば、ここ十数年の中国経済の飛躍は、先進諸国への安価な製品の輸出が無ければ成しえなかった。(もちろん先進国の内需が無ければ中国の安価な製品も売れないですが・・・)米国から見た国別貿易赤字国は、かつて日本が第一位だったが、2001年頃からは中国がその座に着いている。中国から見た米国への輸出額も、単一の国別では米国が一位である。この間、中国の輸出額は概ね年率20%の上昇を維持、経済活動に大きく貢献したと言える。無論、中国内需の急拡大は否定されないが、GDPの規模は米国のおよそ5分の1(2006年、ドルベース)にとどまっており、世界経済を支えるほどの力はまだ無いというのが実情である
。おそらくは、米国経済の減速はやがて日本や欧州にも波及し、中国に対しても米国だけでなく、アジアや欧州向けも含めた輸出の減速を通じてマイナスの影響を及ぼすと考えられる。

















